誇りある未来に向けて歩き出した
最後のバイトが終わった
今日は学生時代からやっていたバイトの最終勤務日だった.
地元公共施設の事務方をしていたのだが,なんだかんだで6年ほどやらせていただく形となった.
本当は高専卒業時点で辞める感じだったのだが,気がつくと編入して2年伸びて,院進学して2年伸びて,休学して1年伸びて.
僕の都合ではあるが,かなりの時間,お世話になった.
それほど恩も情もある職場だが,転職オフシーズンの1ヶ月で電撃退職となってもなお,見送りをしてくれるのだから感謝してもしきれない.
お互いに本当は4月からの就職をと思っていたのでそれを前提としていたのだが,こちらから一方的に反故にする形となった.
いただきものとして,ネクタイを受け取った.
白と黒のコントラストが印象的な,僕好みのデザインのものだ.
いつもモノクロファッションをしていたのを,職場の方が気づいてくれていたのだろう.
それほどに僕のことを見てくれていたこと,気にかけてくれていたことを,退職するその時になってようやくに知れた.
いつか僕が見送る側になったとき,かつて僕が見送られたように,誰かの背中を押すことができる大人になりたいと,そう思った.
私服の職場なのでネクタイは不要だが,大事に使わせてもらう所存である.
フォーマルな格好自体は好きだし,機会がないわけでもない.
贈り主に恥じないよう,立派な社会人として着こなせるようになろう.
うん.
辞職願は受理されたし,勤務日自体も今日で最後なのだが,明後日当たりに再度職場に挨拶に行こうと考えている.
というのも勤務シフトが日曜日なので,お世話になった職員が全員は居ないのである.
なので平日昼間に,休憩時間の前後で少しだけ顔を出すのである.
ついでにお菓子も持っていこうと思う.
まぁ事務所への出入りが身分的にできなくなるのは10月からではあるのだが.
一応辞職自体は9月末付けになっているのだ.
逆に言えば,9月中にお礼をするのは1職員としての礼儀でもあろう.
そんなわけで明日はお礼の品を買いに行くという用事が追加された.
他にも水道電気ガスプロバイダ等々のライフラインへの電話も必要だし,転出届をもらってくるという仕事もある.
なので明日は結構忙しくなりそうである.
入社日も正式に決まったので,改めてエージェントの人に連絡をしなくてはならない.
コミュニケーションコストのかかる作業は,早めに済ませておくに限る.
明日が楽しみだ.
背中を押された者の責任として,その未来を楽しみ尽くしてみせる.
そんなことを思った一日だった.