イドのなんらか

TRPGしたりキャンプしたりするITエンジニアの人間が書く雑記

プロのドライバーはすごい

プロドライバーとかいう曖昧な定義

世の中にはプロドライバーとかいう言葉がある.

主に運送業とかで運転手をしている人を指す言葉らしい.

 

しかし何をもってしてプロフェッショナルとアマチュアを分けるのだろうか.

運転免許証を持つ以上,ドライバーは皆プロフェッショナルである.

扱う車が違うだけで,運転に伴う責任は同一だ.

 

なるほど,ビギナーとシニアの身分を設けることは,正しいように思う.

スキルとして劣り,保護されなければいけないドライバーは,確かに存在する.

 

しかしプロフェッショナルとアマチュアの差を隔てるものとは何なのだろうか.

ドライバーとして生計を立てているから,プロフェッショナルなのだろうか.

 

僕の見解としては,おそらくプロとアマの差はないのだと思う.

自衛隊にプロもアマもないのと同じで,運転手にもまた,プロもアマもない.

車は凶器であり,それの使用を許可されている以上,ドライバーは全てプロである.

 

ニュースとかでプロドライバーが事故を起こしたとかネタにされるたびに,そう思う.

「プロの責任感がない」というイデオロギーで,特定の職種を叩くための,卑劣な言葉だと思う.

 

1tの重量を持った質量体が30km/hの速度で衝突したら,大体の人間は死ぬ.

当たり前だが,それが物理というものである.

そこには運転手の身分など関係ない.

車に轢かれたら,大怪我をするか,さもなくば死ぬのである.

 

だから僕はプロドライバーという言葉が,どことなく嫌いなのだ.

 

タクシーのマネごとをしていた

今日はすごい雨が降っていたので,家族の送迎をたくさんしていた.

早朝に,昼に,夕方に.

そしてこの後もお迎えがあるし,深夜にも出なければならない.

大変ではあるが,これも暇な人間の責務である.

 

こうして日に何度も車を出すと,プロのドライバーというものは存在するのだな,と感じる.

さっきまでそれを嫌っていた僕だが,自分がそれをしてみると,確かにプロフェッショナルなドライバーは居るのである.

 

プロのドライバーはバイタリティがある.

運転は体力を使うものであり,疲労状態ではそれを遂行できない.

屋根付きの土台に乗る以上運動量は少ないが,運転とは知能労働であり,肉体労働でもある.

ことさら貧弱な僕だから,それは良く感じることである.

 

ただ,プロのドライバーだからといって全員が全員マナーが良いわけではないし,道路交通法を完璧に遵守できているわけでもない.

プロフェッショナルであることが,責任を果たせる人間であることを意味してはいない.

 

僕はつくづく恵まれた家庭に生まれたと思う.

車の価格や価値におごることもなく,過度な恐怖心に駆られることもなく,正しい運転を志すことを疑うことなく,運転の経験を重ねることができた.

 

公道や自動車をおもちゃにしないという精神を育むのは,容易なことではないと思う.

僕はそれを家庭から学んだが,どうやらそうではない人間の方が,この国には多いらしい.

 

まぁ運転は楽しいと思うし,以前の僕はそう思えて居なかったのだから,慣れというもは大きい.

そしてそれは慢心を生むし,慢心は見下すための精神を育む.

学びつつ,慣れきることなく,真摯に向き合うことが大切なのだろう.

 

そんな事を思った一日だった.

この後も2回ほど運転するので,しっかりと精神を覚醒させておこう.

雨の日の事故は危険なので,安全運転できる程度には余裕を保っておきたい.