生命のゆとり
今日は祝日を謳歌した。
前日にお酒を飲んでいたので、朝早くに目が覚めた。
普通は逆だと思われるかも知れないが、僕は泥酔した翌日は早起きしてしまう。
酒が程よく抜けてくると、意識がすごい勢いで覚醒してしまうのである。
二日酔いの身体がイノシン酸を求めていたので、昼飯は近くのラーメン屋にした。
とはいえ行きつけとかお気に入りとかそういうのではなく、新地開拓を兼ねてラーメン屋に行った。
以前から、やたら豚骨臭を漂わせている一角が気になっていたのである。
なのでそのニオイのもとを突き止めるのが、今日の昼飯の目的であった。
そしてその発生源を突き止めたので、今日の昼飯が正式にラーメンになったというわけである。
店の前に立つと、換気扇からとんでもない豚骨の臭さが溢れてくる。
耐性がない人が嗅いだら吐くレベルである。
しかし意外にもラーメン自体はくさみがなかった。
中華そばの名称で提供しているのだが、豚骨ベースの深みこそあるものの、しっかりと中華そばをしていた。
いやスープのニオイはすごいのだが、すすってみると想像以上にスッキリとした口当たりに驚く。
とにかく濃いが、食べてる最中は全然嫌味な印象を感じない。
(食後の口内はすごいことになるが)
家の近場のラーメン屋の中では、図抜けたクオリティだと思う。
人を選ぶが、そう思わせる一杯であった。
まぁ濃すぎるので食べるとしても月イチだろう。
週イチで食べられるなぁってラーメン屋も近くにあったけど、ラーメンのクオリティだけなら今日行ったところの方が上である。
美味いということは、そういうことだ。
いやまぁ地元のラーメン事情はかなり異常で、ここより美味くて毎日食いたくなるところもあるのだけど。
がしかし、今日行ったところは新居の近所だと随一の味をしていると、そう思う。
我ながら上から目線がウザいと思うのだが、英才教育を受けてしまったので致し方ない。
父がそういう食い物が好きで、小学校時代からとにかくいろんなラーメン屋に行っていた。
そういう地域だったというのも理由のひとつだ。
どういう歴史かは知らないが、僕の地元はなぜかやたらとラーメン屋が多い。
しかも栄枯盛衰も激しいし、その上で生き残ってるとんでもねーのもポツポツいる。
ラーメンについての舌が肥えるのは、仕方のないことなのである。
そのセンサーが反応したのが、今日行ったところであった。
おかしい。
今日起こったことをポツポツと書こうと思っていたのだが、気がつくとイキったラーメンに口うるさいヤツになってしまった。
まあいいか。
夕飯はトンカツを揚げた。
なかなか美味く揚げられたと思う。
明日はお弁当を作る。
ほうれん草のソテーと玉子焼きと冷凍餃子にしようと思う。
そんな感じに、明日からの労働に備えたりした、そういう1日だった。